スピーカーTips by Harry Percival

このページは EuroPython 2016 サイトの TIPS FOR SPEAKERS を許可を得て翻訳したものです。

スピーカーのための、いくつかの有用なヒントをこのページにまとめました。

Pythonカンファレンスで素晴らしいトークをするためのいくつかのヒントです

練習しよう

これは何よりも大事なコツです。練習を重ねることであなたのトークはより良くなります。家で大声で話してみたり、練習に付き合ってくれそうな人がいれば聞いてもらうのもいいでしょう。

昼食の時にでも会社の同僚にプレゼンしてみてください。近くにPythonユーザの集まりがあればそこで話してみましょう。

そして練習したら良かったところ、そうでなかったところを聞いて、改善していきましょう。

ただスライドの箇条書きを読むだけにならないでください

これはよくある間違いです。 後ろの大きなスクリーンに大きな文字で、まとめたことが並んでいるととても心強いです。パソコンの画面とは比べ物になりません。だからつい聴講者に背を向けて後ろのスライドの文章を1つずつ読み上げようとしてしまいます。

しかし、それではいけません!何よりもまず聴講者と視線が合わないと、会場の一体感は生まれません。目線を合わせようとしない人の話を聞きたいと思う人がいるでしょうか?大声で一文ずつ読むのは、単語をただ並べたり、聴講者にスライドを読んでもらうよりもひどいです。(このことは研究もされています)

だからスライドを見て話したい気持ちを抑えましょう。スライドの内容が話の繰り返しにならないようにしましょう。スライドは単に話を繰り返すものではなく、あなたの話の理解を助けになるものであるべきです。

プレゼンツールの「ノート」機能は、話したいことを覚えておくために使います。聴講者に読んで欲しいものがあれば、いつだってノートは公開できます。

ストーリーを伝えよう

千の顔を持つ英雄を読んでみましたか?技術話でも同じ事が言えるでしょう。全てのトークにもストーリーがあり、旅の物語として語ることができます。あなたの体験した物語の世界に聴講者を案内しましょう。

冒険の目標から始め(1万ものWebサイトを擦り合せる必要があり)、道すがらいくつものモンスターに会い(javascript!インラインフレーム!レイアウト用のテーブル!IE6!)、聴講者への魔法の贈り物を持って帰ってきましょう(底なしのWebページをスクレイピングするためのヒントだ!)

楽しもう

文が並んだスライドよりも写真を使いましょう。写真は素晴らしいです。誰だって猫が好きです。 ジョークを投げましょう。それがつまらなかったとしても、ひどいダジャレだとしても。

常に予備の計画を持とう

デモはいつだってうまくいかないものです。だから不測の事態に備えましょう。無線LANが動かなかったらどうしますか?デモが上手くいかなかったらスクリーンショットを見せられますか?

ライブコーディングはお勧めしません。絶対にやめたほうがいいです。いくらタイピング速度に自信があったとしても、500人を前にしたら緊張して速いタイピングなんてできません。

ワクワクしよう

話す内容について本当に興味を持っていますか?あなたはワクワクしたからトークを提案したのでしょう?その興奮を伝えましょう。その興奮を感じてもらいましょう。その素晴らしさを全身で表現しましょう。

プロになるためのTips:500人を前に立つのは怖いです。が、怖くなった時の感覚は興奮した時のものと同じです。だから、恐れを興奮に変えることができれば、プレゼンは上手くいくはずです。

たとえ内心怖かったとしても、ワクワクしている時のように身振り手振りをすれば自信があるように見えるでしょう。科学的にもそれが上手くいくことが分かっています。

マイクを食べよう!

マイクのことを忘れてしまうのも、よくある間違いです。固定されているマイクに背を向けたり、前後に動いてはいけません。マイクを手に持ったら食べてしまいましょう!マイクは口元に向けて近づけておかないと。アイスだったらちゃんと近づけますよね。

速いペースを維持しよう

これは説明が難しいですが、私は「速く話す方がより優れている」と言いたい。でも、緊張したせいで速く話してしまっているのなら、それは良くないことです。緊張して速く話してると、普段なら伝わるようなことも伝わらなくなってしまいます。だから、緊張してると気づいたら、意識してゆっくり・はっきりと話すようにしましょう。ですが、退屈させてはいけませんよ。

その代わりに 聴講者の気持ちになってみましょう。聴講者が考えそうなことを試しに想像してみましょう、分かりきったことに時間をかけすぎてはいけません(ただし、あなたには明白なことが聴講者にも明白とは限らないことは覚えておいてください)。話す内容が明らかなら、手短に済ませましょう。しかし内容が深く・分かりにくいものであればゆっくり話しましょう。少し止めて時間を与えて、話の内容を実感してもらいましょう。

テクノロジーを知ろう

トーク前に会場に入る機会があるはずです。そこでプロジェクターにプラグを差し込んだり、マイクの状態を確認するなど作業をチェックしましょう。確実に使えるようにしておくのです。ステージで話す感覚を得るのにちょうどいい機会ですから、土壇場で慌てることもないでしょう。

あと、スライドのフォントサイズをよく考えましょう。聴講者が読めるように、あなたのコードサンプルを調整したほうがいいでしょう。

最後のTip:リラックスしよう!

Python界隈の人たちは皆素晴らしい方ばかりです。覚えておいてください。たとえひどい時でも、もっとも神経質になっているプレゼンターを皆受け入れてくれます。皆Pythonが大好きで、その話を聞くことも大好きなのですから。

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